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swisspeaks360km. No6

Swisspeaks360 No6  最終回

いつもベースキャンプを出るときは、フレッシュな状態だった。今回も111km走ってきているけどいい感じで出ていけた。しかし、内面はそうでもない 後ろ向きな自分がいた。このまま進んでも大丈夫か?また、高山病に悩まされるぞ。よくやったよ、ここでやめとけ。色々止める理由を探している自分がいる。こんな黒いやらしいことを考えている自分もいる。レースをやめたいと思った事は今までに2回。初めて臨んだ2014年UTMF。この時は、右脚 腸脛靭帯を怪我して臨んでいた。本当に歩くことも出来なくなり自らリタイア宣言。メチャクチャ悔しかったし、大粒の涙を流しながら富士吉田中学校106kmまで進んだことを今でも鮮明に思い出せる。もう一回は、2018年UTMF。スタートして22kmで胃がやられて残り150kmどうやってゴールまで行けば良いのか。不安に狩られて仕方なかった。そんな時にボクを救ってくれたのが、インスタフォローしている女性だった。走っている最中偶然遭遇。話しかけてアドバイスを頂く。

「白湯を飲んで右側を向いて1時間くらい寝ると回復するよって!」

実行するとホンマに回復した。

話はそれたが、レースに戻ろう。

ライフベースを出て次の日のセクションは、約45.1km。2,890m位の山を2回上り下りおまけに2,100mの山を1回標高差1070mくらいだった。まずは、Hannigalp2,122mを目指す9.6㎞のセクションだが1,070mアップだ。そこそこ登りこたえがあって直登するような箇所も何度かあった。朝早い時間だったので大量の汗をかくこともなく山頂まで来れた。

Swisspeaks360
この景色は最高!

朝焼けと共に見えてきたのは、スイスアルプの山々。

うっすら雲海
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鳥肌が立つくらい感動してカメラ撮影(まわし)写真を撮りまくった。

朝焼けからスイスアルプス絶景

本当に冷えていたせいもあるが、空気が澄んでいて最高の眺めで独り占め出来た。

空気が澄んで綺麗
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そこから2~3㎞下り。スキー場のゲレンデがベースとなっていて凄く下り易かった。軽やかなステップをストックを使いながら、まるでスキーでもしているかの様なパラレルステップだった。このレースで後にも先にもこんなに下りを楽しめたことはなかった。下ってくるとGRACHEN1,721mここのエイドは、1番良かった。

 

レストランの中に設置されて室内も暖かくパン・ハムなどが特に美味しくサンドイッチを作ってエイドを後にした。

次の区間は、8㎞ JUNGU一旦1,000m位までくだり953mを登る。一旦くだるのだが、

小さな住宅街
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民家のお庭が綺麗だったり楽しましてくれるポイントが多くて空の来ない下りだった。

民家の玄関口が可愛い
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反対に登りはひたすら登山道をカットバックしながら登り続ける。この日は、天候が良くて陽ざしが強かったので日焼け止めを塗って日陰を探しながら歩んでいった。

Swisspeaks360
どこ撮っても絵になる

この時の心理状況は、もの凄く充実していて景色を見て楽しんでいる自分がいた。

よく見るとゴンドラが小ちゃい!
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ひたすら登った山の中腹にロッジエイドがあった。そこには、山オヤジのような方が独りと弟子?息子?と二人。僕は、靴を脱いでリラックスし汗を結構搔いていたので頭から水をかぶりたかったので山オヤジにフォースの水使っていいか?って尋ねるOKをもらって一人涼しんだ。すると山オヤジが、フォースを取り上げて僕の頭に水を掛けてくれ、おまけにゴシゴシ頭を洗うじゃないですか!思わずボクは、That;s  good  enough  !!!  って、笑いながら山オヤジに言うと、まだおかわりいるだろ?!みたいな会話で周りの選手たちも爆笑していた。こんな楽しんだエイドを後にしてAugstbordpass2,889mを通過する約13㎞の区間。エイドをでてからも登りは続き、

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標高が高くなり大きな木がなくなっていく

やがて大きな岩が沢山あるガレバ地帯に入っていく。

ガレ場地帯へ
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2,000m超えていたが、高山病らしき症状はまだ出てない。今日は、いけるかも!って思い歩みを進めると、またまたスイスアルプスの山々。

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絶景ポイントに差し掛かる!

Matterhorn Mont Blanc モンテローザが見えるじゃないですか‼‼‼スゲーって一人で叫んでいたらアメリカ人夫婦に遭遇。

登山に来ていたアメリカ人夫婦
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写真を撮ってもうらうようにお願いしパシャパシャっと、

アメリカ人夫婦に撮ってもらう

肝心のMont Blancバック写メないじゃん!後で気づく…さぁ、気持ちを仕切りなおして2,890を目指すことに。ガレバの岩は、今まで見たことないくらい大きく足が嵌ったら骨折や捻挫は、必須だな。

Swisspeaks360
ずっと先にコルが見えるが小さい

へたすると転げ落ちて転落死あるなと最新の注意をはらい慎重に歩みを進めてやっと山頂を目指せる位置までくるも直登路線やん!上には、人が豆粒くらいにしか見えない。行くしかない、2,500mくらいまで来た頃でしょうか、体が重く前に進まなくなってきた。また、きたかと思ったけど、気合でなんとか乗り越えようとするも相当苦しんだ。

標高 2,889m
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コルは、風が冷たく夏仕様だったので低体温にならないうちに直ぐ下りへ歩みを進めた。登りで体力を使い果たしていたけど、エイドまで距離が無いと思い込んでいたので補給をしないで進んでいるとエイドが無い!アレっと思った時は遅くハンガーノックになっていた。トレイル脇の草の上に座り込みジェルを1本・ブラックサンダーを1本・ようかんを食べてしばし休息。50人くらいのランナーは通り過ぎ、抜かしていたハイカーさん達(60代の方々)にも抜かれ、心身ともに疲れ切っていた。夜明け前から昼過ぎまでの自分とまるで別人のような最悪の区間となった。カメさんペースで4時間が僕は6時間も費やしていた。これで一気に動揺してしまった。おまけに貯金していた時間は、使い果し1時間30分しか余裕が無くなった。次のボスも標高2,866m 1,000m上がる区間。しかも、高山病と戦わないといけない。焦る焦る。休憩していたBLUOMATT標高1,867mエイド 牛小屋の中でくせーくせーって言ってられない、補給しないとハンガーノックにまたなるかもと思っていたからだ。なんとここにラクレットがあったので直ぐ注文したけど4人待ちだぞって云われて次に向かう準備とアルファ米を食べる準備を進めていた。滞在時間を少しでも短くして出発したかったからだ。待ったかいのあったラクレットは、メチャクチャ美味しく最高だった。合わせてα米を食べて身支度を始めてWCに行った。改装中のWCは、簡易カーテンで目隠ししていたけど、半分くらいしか閉まらない!えー、自分で抑えてしないと…ゼッケンを外して大きい方を行いスッキリ。さぁー    気持ちも新たに行って来ますと スタッフに笑顔で挨拶してエイドを出て行った。

急ぎ脚で坂を登って行って40分くらい経過しただろうか。ふと、ゼッケンが無いことに気づく。うわぁ〜 やっちゃった。WCに入って外した時に、そのまま置き忘れた!_| ̄|○あー、時間もないのになんてことだ。急いで戻るしかない。切り替えてダッシュで降ってエイドに戻った。周りのスタッフさん達は、驚いた表情でなんでここにいるんだ?事のなりゆきを説明して皆んなは、唖然となっていた。もう一度 同じ道を登らないといけない、体力的にも時間も足りなくなってしまう。けど、行くしかない。自分を奮い立たせて、エイドを出た。目指すは、Forchettaz2,866mだんだん、夕暮れ迫ってくる中、歩みを止めないように進んで行くが、次第に高山病の症状なのか自分の弱い気持ちが現れてくる。もういいぞ、今回はよく頑張った。やめよう。悪魔のささやきが何度も繰り返し出てくる。頂上が見える頃、辺りは夕陽に照らされ綺麗にオレンジ色に照らされて最高の景色を楽しめた。コレが、最後の夕暮れになるかもしれないと、思う自分がいた。弱い弱い未熟な自分を露呈していた。何もかも受け入れて臨むと意気込んでいた自分は何処にも居なくなっていた。

登り切ったら降って行くだけ。膝周りの筋肉は、悲鳴を何度もあげていたけど最後かもしれないと思うと、力が少しだけ湧いてきた。しかし、弱い弱い未熟な自分を抑え切るだけの体力や精神力は、完全になくなっていた。7.6kmの下りを降りる頃には、ココで終わろうと決心していた。ZINAL1,668m 158.5kmエイドに入った時には、約2時間も貯金が出来ていた。しかし 本来なら6時間くらい貯金をつくり4時間寝る予定が1時間しか寝れない。精神的にも追い込まれてぐっすり寝ることは出来なくなっていた。何となく寝れたかどうか分からずいたところ、エイドタイムアウト迄30分前になりスタッフが起こしにやってきてくれた。仕方なく身支度を済ませて白湯を飲んで体を温めて何とか気持ちを切り替えてタイムアウトギリギリに出て行った。しかし 一度切れた気持ちは、どうにもならない状態だった。次の山を登っている最中、この峠で高山病が酷くなったらどうしようと考え始めたら、体は下山する方向に向かって歩み始めていた。完全に身も心も終わってしまった。エイドを出て2時間後くらいでしょうエイドに帰って来てレースを終えてしまいました。自らリタイア宣言。最大の屈辱を自分でやってしまった。もう、自分にはswisspeaks360km走る資格も自信も全て失っていた。全く歯が立たない。2度と出ようなんて口にしないと思った。

 

レース最終日、表彰台に上がっている完走者全員を目にした時だった。僕と一緒に最後のエイドZINAL を出た人達がいるじゃないか!マジか、諦めないで最後まであの時間で行けるんだ。何とか練習方法を考えてゴールを目指したいと言う気持ちが沸々湧き上がってきて、完走した日本人の方に色々質問して吸収していた。また、同じようなレース  トルデジアンを完走した方々にも幸運にも話しを聞くことが出来てやる気が湧いてきた。絶対 リベンジしたい。そう強く思い、この地Bouveret を後にした。

帰国後 先ず自分に足りないものをリストアップして、対策練習を考える事から始めた。そして 補給食の方法を考えてForestrail Shinjo-Hiruzenでジェルを取らない方法でペーサーを終える事が出来た。今後も、リベンジに向けて基礎体力から見直して出直していこうと思っている。

仕事にもこの貴重な体験は活かしていけると思うので実行していこう。

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